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谷根千ニュース
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2004年3月25日(木曜日)
明治の建築、根津の「茨城県会館(旧田嶋邸)」の売却先決定する |
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3月24日(水曜日)16:00から行われた、第2回目の県買い受け人選定委員会(委員長・末宗徹郎総務部長)の結果、建設会社「久保工」(本社:千代田区)の応募した事業案(本館を移築したレストランと他の建物、庭園をすべて取り壊し4階建ての有料老人ホーム74室を建設)が選定された。 売却価格は6億8390万円。 茨城県会館の土地・建物の購入を申し込んだ事業者は11あった。計画の内訳は、マンション7件▽建売住宅1件▽有料老人ホーム2件▽保育園1件。 このうち3月15日に行われた第1回選定委員会では「久保工」の老人ホーム案と「来栖学園」の保育園案に絞られた。 「来栖学園」保育園案は地元市民団体の「根津・茨城県会館を活用する会」と協力して事業案を提出していた。 既存建物と庭の扱いについて最終的に残った2案を比較してみると、
「久保工案」
「来栖学園案」 決定にあたって茨城県職員課は「最終的には地元の要望を重視した」というが、この地元は根津宮永町会役員に意見を求めたことを指している。 根津宮永町会では1回目の選定委員会終了後、茨城県職員から資料を渡され、役員会を開き、多数決で老人ホーム案を支持した。 当初から広く地元の声を集めて活動していた市民団体「根津・茨城県会館を活かす会」ヘの連絡はなかった。 「活かす会」では既存建物の最大限の保存活用を求めて要望書、署名(3000人余)を提出していた。
●今回の決定について
茨城県の公募条件項目 根津宮永町会役員会をして町の代表意見とされたのでは、町会も荷が重かったに違いない。 役員会での事業案の説明も町会長に託されたようで、今後の町づくりや、歴史的建物の保存の必要性、既存建物の文化的価値を役員全員が熟知する機会も設けられていなかった。 茨城県の公募には当初からダミーではないか、という噂がつきまとった。こういうコンペはダミーばかりなんだよ、と耳打ちもされた。そして地元選出の国会議員による町会への根回しの話も入ってきた。 しかし、私たちは政治力を使わず(使えず)、茨城県の来栖さんと、文京区根津という地域を結んだ話し合いを進めていった。 「久保工」は「神田ルネッサンス」という地域誌を出す、谷根千工房もよく知る建設会社だ。 私たちが「久保工」案の詳細を知らなかったのと同様に、久保工も「来栖学園」案の詳細を知らずにいたろう。 「来栖学園」ほどの案があることを知った「久保工」も、今回の選定に疑問を抱くのではないか。 とにかく、選考経過がクリアでないので、県に経緯を公表するよう要望したい。 また、地元の意見といって、直前に町会だけに意見を求めたことについての説明を受けたい。専門家、有識者などの意見も必須ではなかったか。茨城県が最終決定を町会に下駄を預けた形になったこと、景観審議委員会という組織を持つ文京区もカヤの外にされてしまったことには抗議したい。 う〜ん、どうしても納得がいかないのです。(文責/ヤマサキ)
●NHK朝のニュースにて放送(6:50頃と7:30頃) ※新聞社は数日でリンク先の記事を変更してしまいます(改善してもらいたいものです)。掲載時には上記URLに掲載されていましたが、現在は他の記事が掲載されているのでリンクを外してあります。 |
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| 匿名 | 2006年9月30日(土) 23時29分 |
| 噂話ですが、入居募集が暗礁に乗り上げ閉鎖?転売?と聞きます。すでに、ホームページが閉鎖されているようです。 上のような経緯からすると。「来栖学園」や「根津・茨城県会館を活用する会」は腹立たしいことでしょう。 | |
| 仁平 義祐 | 2004年3月29日(月) 10時15分 |
| この度の茨城会館の売却の件を義父より聞き非常に関心を持ちました。出身が茨城と言う事もあり、自分の県がこのような重要建築物を もっていたことに少し誇りも感じておりましたが、上記の記事を読む限りにおいて茨城県の対応は、非常にまずいし情けな... | |